世界を変えるモータ開発への「想い」──海外との連携で「ムーンショット」に挑む
国を超えた産学連携で、まだ世の中にないモータの開発に挑戦
──エネルギーソリューション開発センターの役割と、現在担当している業務について教えてください。
梶谷 :
当社では、社会要請が強く、今後も継続的な進化が求められる「工場省人化」「情報通信インフラ」「車載CASE」の3領域に注力しています。エネルギーソリューション開発センターは、パワーエレクトロニクスの技術を活かし、その3領域において見違える世界を実現するデバイスソリューションの創出をめざすという役割を担っています。
2022年から、当社と海外の大学との産学連携を開始しました。 その中で私は連携全体の推進と並行し、モータ開発のテーマ立ち上げを担当しています。具体的には、業務上の課題に対するフォローや、定期的な進捗報告会のファシリテーションを行うなど、マネジメントとしての役割がメインです。また、研究企画部門を兼務しているため、モータに関する技術調査も同時に行っています。
2022年から、当社と海外の大学との産学連携を開始しました。 その中で私は連携全体の推進と並行し、モータ開発のテーマ立ち上げを担当しています。具体的には、業務上の課題に対するフォローや、定期的な進捗報告会のファシリテーションを行うなど、マネジメントとしての役割がメインです。また、研究企画部門を兼務しているため、モータに関する技術調査も同時に行っています。
田中 :
私は2023年にキャリア入社してから約1年にわたり、産業用モータのハードウェア設計を担当してきました。学生時代から一貫して、ハードウェア設計によるモータの高性能化を専門にしています。2024年4月からはチームのリーダーとして、高速最適化技術によりハードウェア設計と制御設計の両面からモータの小型化を加速するのがミッションで、AI技術の応用による設計革新を構想しています。
一方で、私も産学連携のプロジェクトに携わっており、6つあるテーマのうち1つのリーダーを務めています。全体を統括する梶谷さんと連携を取りながら、プロジェクトを推進するのが私の役割です。
一方で、私も産学連携のプロジェクトに携わっており、6つあるテーマのうち1つのリーダーを務めています。全体を統括する梶谷さんと連携を取りながら、プロジェクトを推進するのが私の役割です。
飽くなき探求心を原動力に。技術者としての想いを貫き、自分だけのキャリアを描く
──梶谷さんは入社してから現在まで、どのような業務を担当してきましたか?
梶谷 :
大学ではLEDの結晶成長など光物性をテーマに研究しており、2007年の入社後はブルーレイレコーダー向けのレーザーを開発していました。市場ニーズの変化に合わせ、同じ材料を用いたパワーデバイスのプロセス開発を経験し、高耐圧のパワーデバイスを使った電源回路設計に従事しました。そして電源回路設計のときから少し携わっていたモータの開発を担当するようになり今に至ります。
──さまざまな領域を担当していますが、異動のときはどんなことを考えていましたか?
ブンヨン :
学生時代にも研究テーマは数年単位で変わっていたので、担当領域が変わることに抵抗はありませんでした。モータには昔から興味があり、自分で模型を分解するなどしていたので、むしろワクワクしたほどです。
過去にプロセス開発から電源回路設計へと担当が変わったときも同じです。そのときは海外駐在のポジションだったので、技術に加え言葉の壁にもぶつかりました。ですが、学生時代とやることは同じで、とにかく書籍を読み漁り知識を習得して壁を乗り越えました。次の異動では、育休を取得したタイミングでもあり、子どもの寝かしつけをしながら本を読むなど、家族に怒られない程度に育児の合間を縫って必死で勉強していました(笑)。
技術領域によって知識がそれぞれ独立しているわけではなく、共通する部分も多いです。今の仕事では、モータを制御するのに回路設計の知識が活かせますし、これまで使ってきた装置にはモータが搭載されていたので、ユーザーとしての観点も持つことができます。どんな知識も経験も無駄になることは一切ないですし、知識と経験は掛け算で強みになると思います。
過去にプロセス開発から電源回路設計へと担当が変わったときも同じです。そのときは海外駐在のポジションだったので、技術に加え言葉の壁にもぶつかりました。ですが、学生時代とやることは同じで、とにかく書籍を読み漁り知識を習得して壁を乗り越えました。次の異動では、育休を取得したタイミングでもあり、子どもの寝かしつけをしながら本を読むなど、家族に怒られない程度に育児の合間を縫って必死で勉強していました(笑)。
技術領域によって知識がそれぞれ独立しているわけではなく、共通する部分も多いです。今の仕事では、モータを制御するのに回路設計の知識が活かせますし、これまで使ってきた装置にはモータが搭載されていたので、ユーザーとしての観点も持つことができます。どんな知識も経験も無駄になることは一切ないですし、知識と経験は掛け算で強みになると思います。
──田中さんはキャリア入社ですが、どのような経歴を歩んできたのでしょうか。
田中 :
私は梶谷さんとは対照的に大学のころからずっとモータ一筋で、ハードウェアの設計を専門にこれまで2社で経験を積みました。2社とも自動車業界に身を置き、EVやハイブリッドカーに使用するモータの量産設計を担当しており、その経験を活かして当社に転職しました。
転職を考えた理由は、家族がきっかけです。これまで家族との時間を犠牲に、仕事をしているという感覚が強い状況でした。両親とも離れて暮らしていたので、家族の負担も大きかったと思います。将来を見据えたときに、仕事での挑戦と家族との幸せを両立したいと考えました。
転職を考えた理由は、家族がきっかけです。これまで家族との時間を犠牲に、仕事をしているという感覚が強い状況でした。両親とも離れて暮らしていたので、家族の負担も大きかったと思います。将来を見据えたときに、仕事での挑戦と家族との幸せを両立したいと考えました。
──パナソニック インダストリーを選んだ決め手は何だったのでしょうか。
田中 :
やりたい仕事と充実したプライベート、その両方が実現できる理想の環境だったことが決め手です。面接のときに柔軟な働き方ができるか、挑戦を後押ししてもらえる社風であるかなどを細かく確認し、自分にフィットする環境だと感じました。実際に入社してみて、思い描いていたとおりの働き方が実現でき、とても満足しています。
モータの小型化で、産業を革新。自ら高い目標を掲げ、今までにない開発に挑戦
──産学連携プロジェクトは、どういう経緯でスタートしたのですか?
梶谷 :
モータ開発の「ムーンショット」に挑戦するべく立ち上げられました。「ムーンショット」とは、難易度が非常に高いけれど、実現すれば社会に多大なインパクトを与える計画を意味します。まず私が兼務している研究企画部門が主導して、世界中のモータ関連の研究機関を調査しました。その中でとくに優れた人財が在籍している海外の大学と、2022年から連携に向けた準備を始め、2023年より本格的にジョイントラボを設立しました。
連携プロジェクトのテーマは、産業への大きなインパクトが見込めるモータの小型化です。小型化が実現すれば、産業ロボットの省スペース化・軽量化が実現でき、狭い場所での用途も拡大します。また動作も速くなり生産効率が高くなるほか、小型化によって電気容量が増え、稼働時間も延びるなど、産業の革新が期待できるのです。
外部の調査機関を使って行ったアンケートからも、小型化に対するニーズは大きいことがわかっています。お客様の期待に応えるためにも、とても挑戦しがいのあるプロジェクトです。
連携プロジェクトのテーマは、産業への大きなインパクトが見込めるモータの小型化です。小型化が実現すれば、産業ロボットの省スペース化・軽量化が実現でき、狭い場所での用途も拡大します。また動作も速くなり生産効率が高くなるほか、小型化によって電気容量が増え、稼働時間も延びるなど、産業の革新が期待できるのです。
外部の調査機関を使って行ったアンケートからも、小型化に対するニーズは大きいことがわかっています。お客様の期待に応えるためにも、とても挑戦しがいのあるプロジェクトです。
田中 :
プロジェクトの中で私が担当しているテーマは、振動が出にくい構造のモータの開発です。私たちが事業として作っているサーボモータのサイズ感で、その構造を実現するのは難しく、今までにないアイデアで実現できないかと取り組んでいます。
見えないところから、見違える世界に変えていく
──今後はどういう目標にチャレンジしていきたいですか?
梶谷 :
世の中で何かとAIが注目されていると思います。私もプライベートで使ってみているのですが、回路設計はもちろんモータ設計などいろいろ展開できる可能性があると感じています。
まずはAIの活用によって、アイデアの幅を広げることに挑戦したいです。AI自身がアイデアを選ぶのは難しいはずなので、今まで自分で考案していたアイデアをAIで拡張していきたいと考えています。
まずはAIの活用によって、アイデアの幅を広げることに挑戦したいです。AI自身がアイデアを選ぶのは難しいはずなので、今まで自分で考案していたアイデアをAIで拡張していきたいと考えています。
田中 :
新しい技術がどんどん発展していく時代の中で、今はAIが取り上げられていると思います。そういった最新の技術をいち早く吸収し、自分たちの活動に落とし込むことで事業を効率よく育て、スピード感を高めていきたいですね。
これまでは最新の技術に対して、自分の領域での可能性を感じながらも行動には移せていませんでした。今はやりたいことに思いっきり挑戦できる環境なので、新しいことに貪欲にチャレンジしています。
実際に挑戦して実現できたのが、設計にAIを活用するプロジェクトです。最初はAIの効果について懐疑的な意見もありました。現状の課題をAIによってどう改善できるのか、具体的な効果を数値で説明すると、少しずつ理解が得られて応援してくれるメンバーが増えたんです。そして現在は、海外の研究所や国内の大学と協働できる段階にまできています。
自分の取り組みたい活動にも注力しながら、普段の業務でもいろんな挑戦ができています。これからも成果につながる良い提案を行い、事業のスピード感を高めていきたいです。
これまでは最新の技術に対して、自分の領域での可能性を感じながらも行動には移せていませんでした。今はやりたいことに思いっきり挑戦できる環境なので、新しいことに貪欲にチャレンジしています。
実際に挑戦して実現できたのが、設計にAIを活用するプロジェクトです。最初はAIの効果について懐疑的な意見もありました。現状の課題をAIによってどう改善できるのか、具体的な効果を数値で説明すると、少しずつ理解が得られて応援してくれるメンバーが増えたんです。そして現在は、海外の研究所や国内の大学と協働できる段階にまできています。
自分の取り組みたい活動にも注力しながら、普段の業務でもいろんな挑戦ができています。これからも成果につながる良い提案を行い、事業のスピード感を高めていきたいです。
──仕事をする中で、パナソニック インダストリーの魅力は何だと思いますか?
梶谷 :
私は新卒で入社して以来パナソニックグループで働いていますが、社員のみんなが技術を全力で楽しんでいるところが魅力だと思います。常に最新の技術情報にアンテナを張り、高い専門知識を磨き続け、それを互いにシェアするカルチャーがあります。社内で展示会が開催されるなど、部署を超えた技術者同士の交流も活発です。
成長したいという強い想いがある技術者にとっては最適な環境で、私は新卒入社してから一度も仕事に飽きたことがありません。ずっと楽しくやりがいを持って働くことができています。
成長したいという強い想いがある技術者にとっては最適な環境で、私は新卒入社してから一度も仕事に飽きたことがありません。ずっと楽しくやりがいを持って働くことができています。
田中 :
「こういう仕事がしたい」という想いがあれば、それを全部実現できる環境がそろっていることが何よりの魅力です。モータの専門家はもちろん、設計や制御、材料のスペシャリストまで、さまざまな分野で高い専門性を持つ人財が集まっています。また人間関係が良く、社歴に関係なく意見が言いやすいなど心理的安全性も高いです。
さらに研修体制も充実しており、会社として社員の教育に対する投資を惜しまないので、好きなだけ学ぶこともできます。これほど仕事でやりたいことを実現でき、やりがいを感じられる会社はなかなかないと思います。今の恵まれた環境に感謝し、これからも技術者として成長し続けていきたいです。
さらに研修体制も充実しており、会社として社員の教育に対する投資を惜しまないので、好きなだけ学ぶこともできます。これほど仕事でやりたいことを実現でき、やりがいを感じられる会社はなかなかないと思います。今の恵まれた環境に感謝し、これからも技術者として成長し続けていきたいです。
※ 記載内容は2024年6月時点のものです