「フリーオフィス制度」活用でキャリアの断絶を防ぐ──転勤族の妻でも、仕事を続けたい「想い」
25歳で難病に、1回目の転職を経験
1回目の転職のきっかけは、25歳の時に発症した難病だった。下肢に障がいが残ったことで営業職が続けられなくなり、働き方を変えるために重機メーカーに転職し、人事労務の業務に就いた。都市銀行の営業職と重機メーカーの人事労務職では、業務内容はまったく異なるものだったと話す。
その後、結婚し双子の男女を出産。仕事を続けていたが、配偶者の転勤により東京から大阪に転居することが決まる。会社に相談し、関係会社も含めて配置転換を検討してもらったものの叶わず、転職を決意した。
当時はまだ、パナソニックグループにさまざまな人事制度があることを知らなかったと言う。
当時の採用面接担当者は「さまざまな事情を抱えている中でも“仕事を続けたい”という強い想いを持つ三島さんの姿勢に感銘を受けて採用を決めました」と評する。
夫の再転勤をきっかけに、フリーオフィス制度を利用
大阪へ転居し、双子の育児と両立しながら仕事を続けていた矢先に、新型コロナウイルス感染症の拡大が深刻化し、所属していた部署は原則在宅勤務の措置をとることになる。在宅勤務にも慣れた2022年の夏、再び配偶者の転勤が決まる。転居先は静岡県だと告げられた三島。
当時、事業会社化したばかりのパナソニック インダストリーは、独自の人事制度を矢継ぎ早に取り入れ、「人を中心とした経営」を推し進めていた。社員の“想い”の実現を後押しする人事制度の導入をはじめ、働き方の変革、一人ひとりに公平な機会を提供するといった組織づくりが始まっていた。
フリーオフィス制度のメリット・デメリットについてはどのように考えているのだろうか。
「働き続けたい」を支える「働きがい」
現在の三島の主な業務は販売実績などのデータ分析だ。商品ごとや事業部ごと、業界ごとなど、さまざまな切り口で数字を分析することが求められるポジションだが、重機メーカーでの経験が役立っていると話す。
入社して5年が経った今、重要な役回りを担うようになった三島は、常に責任感を持って業務にあたっている。
会議終了後、『とてもわかりやすく整理してくれたから助かったよ』と労いの言葉をかけていただいた時に、とてもやりがいを感じました」
初の海外出張で韓国の販売会社を訪問したことも、とても良い経験になったと三島は続ける。
見えないところから、見違える世界に変えていく
パナソニック インダストリーが運用する個人の事情に応じて自由に勤務地を選ぶフリーオフィス制度は、仕事によっては制度の活用は難しくなる。利用する際のポイントを次のように話す三島。
パナソニックグループ共通の充実した福利厚生に加え、独自のさまざまな人事制度を随時導入しているパナソニック インダストリー。社員一人ひとりがその制度を理解し、自分に合ったものを選んで活用することで、働く原動力になれば……と三島は言う。
見えないところから、見違える世界に変えていく──自分自身やライフステージ、社会情勢の突然の変化の中で、強くしなやかに可能性を模索し、キャリアも変化させてきた三島。現状にとらわれることなく、常に学ぶことを怠らず、スキルも積み上げている。
※ 記載内容は2024年2月時点のものです